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BPIOサービス導入事例インタビュー:株式会社マル勝髙田商店

株式会社マル勝髙田商店

2025.09.19

BPIOサービス導入事例インタビュー:株式会社マル勝髙田商店

料金
月額 ¥600,000
対応業務
請求書振り込み 売上入金確認 給与振込 各種取引の仕分登録

まもなく創業100年目を迎える、株式会社マル勝髙田商店。奈良県の地で1300年以上の歴史を紡いできた「三輪そうめん」の製造・販売を行っています。同社では長年、経理をはじめとするバックオフィス業務を一人の担当者が担い、深刻な属人化と業務過多に直面していました。体調不良でも休めない状況からの脱却を支えたのが、BPO支援を手がけるBPIOです。

BPIOのサービスを導入後、手作業中心の業務が見直され、「精神的な余裕が生まれた」と話す総務部部長・森川様。本記事では、経理支援を超えたパートナーシップのあり方と、BPO活用の本質的な価値について、森川様とBPIO担当者の小野にお話を伺いました。

会社概要

奈良県桜井市に本社を構える、伝統ある手延べそうめん「三輪そうめん」の製造・販売会社です。創業以来、原材料や製法にこだわり続け、手延べならではのコシと風味を持つ高品質なそうめんを提供。長年培ってきた技術と信頼をもとに、家庭用から贈答用まで幅広い商品を展開しています。

経理業務の属人化により、心身ともに限界に

── BPIOのサービスを導入する前は、経理業務を森川様お一人で担っていらっしゃったとのことですが、当時どのような課題を感じていたのでしょうか?

森川様:
最も大きな課題は、経理業務を私一人で担っており、業務内容がブラックボックス化していたことです。業務内容がきちんと言語化されておらず、実質的に私しか対応できない業務ばかりで、たとえ体調を崩しても出社せざるを得ない、「休めない」状態が常態化していました

特に月末は振込や照合作業が集中するため、何かトラブルがあっても即時対応できるよう常に待機しておく必要があり、外出もままならない日々が続いていました。精神的にも常に期限に追われており、「今日は何日か」「いつまでに処理しなければならないか」といった時間感覚すら曖昧になるほど、気持ちに余裕が持てない毎日だったと感じています。

── 業務範囲の広さについても、非常に負荷が大きかったと伺っています。

森川様:
はい。顧問の労務士にはお願いしていたものの、給与計算や各種労務手続きには私自身も関与していました。業務の責任範囲が明確でなかったこともあって、経理業務はもちろん、店舗管理まで担っており、結果的に多くの業務を一人で抱えていた状態でした。

また当時は、振替伝票をすべて手書きで作成し、その後データ入力して提出するという運用をしていました。非常に非効率なうえ、ミスのリスクも高く、業務負荷の大きさを日々実感していました。

“誰でもできる”体制で、精神的な余裕と生産性が向上

── BPIOのサービス導入後に感じた、最も大きな変化はどのような点でしたか?

森川様:
やはり、属人化していた経理体制が大きく変わったことです。マニュアルや業務フローを整備したことで、私以外のメンバーでも対応できる仕組みができました。今では、担当が変わってもスムーズに引き継げる安心感があり、組織としての安定性も高まっています。

また、以前は幅広い業務を一人で担っていましたが、業務の棚卸しによって役割分担が明確になり、一人の業務負担が軽減されたことで、突発的に発生する案件にも落ち着いて対応できるようになりました。

業務標準化が進んだことで、よりコア業務に集中できる時間が生まれたので、経理だけでなく、会社全体の動きを支えるような仕事にも積極的に取り組んでいきたいと思える、気持ちの余裕も生まれました。

── 業務の進め方はどのように変化しましたか?

森川様:
手作業が中心だったところから、請求書処理、経費精算、法人カードなどの支出管理を一本化するサービス「バクラク」などのITツールを導入したことで、データを読み込むだけで処理が完了するようになり、業務効率が大幅に改善されました。

業務に追われる感覚がなくなり、心にゆとりを持って働けるようになったのは、本当に大きな変化だと感じています。

── 現在はBPIOの複数名でご支援させていただいていますが、どのような業務分担になっていますか?

小野:
現在は、BPIO担当者である私を含めた3名体制で、マル勝髙田商店様の経理業務をサポートしています。私は入金処理や請求書対応、取引先とのやり取りを担当し、他のメンバーが支払い処理や原価計算を分担しています。それぞれの得意分野を活かしながら、業務全体をBPIO側で完結できる体制づくりを進めています。

森川様:
Slackでのやり取りも非常にスピーディーですし、必要に応じてオンラインミーティングの実施や、本社がある奈良にお越しいただくなど、継続的にコミュニケーションを取っているため、BPIOさんとの間に物理的な距離を感じることはまったくありません。密な連携が日常的に取れていることで、業務面でも精神面でも、大きな安心感につながっています。

属人化から脱却し、経理の再現性と経営の精度を高める支援

── BPO業務のスムーズな立ち上げのために、どのような工夫をしましたか?

小野:
食品業界は入金サイトが半年先に設定されていたり、小切手や相殺などの処理が多かったりと、他業種と比べて業務フローが複雑です。さらに、請求金額と実際の入金額が一致しないケースも多く、取引先ごとに個別のルールが存在します。

そのため、BPIO側で最初に行ったのは各取引先の入金パターンや処理方法の洗い出しと整理でした。細かいルールまで明確化し、資料としてまとめることで、業務の標準化と属人性の排除を目指しました。

また、社内でも情報共有を徹底し、担当が変わっても同じ品質で対応できる体制を整備しています。引き継ぎや教育の手間を最小限に抑えられるような仕組みにより、継続性と再現性の高い運用が可能になったと感じています。

森川様:
中小企業では、担当者が退職すると、ノウハウが一気に失われることも珍しくありません。BPIOさんは属人化を防ぐ視点で仕組みづくりをしてくださっていて、安定した体制がつくられてきたと感じています。

── BPIOのサービス導入で継続性や再現性をより重視したことで、現在は経理以外の業務改善にも取り組まれているそうですね。

森川様:
はい。最近では、原価計算の精度向上にも取り組んでいます。もともと工場と販売部門が別会社だったこともあり、仕入れ価格ベースでの管理が前提となっていました。工場側でも、感覚的な把握に頼る部分があったため、今後はより実態に即した原価計算が必要だと感じています。

小野:
そうした背景を踏まえ、現在は使用量や仕入れ原価などの詳細データを収集し、正確な原価計算ができるよう支援を進めています。細かな数値を可視化することで経営判断の精度も高まり、マル勝髙田商店様全体の業務改善にもつながると考えています。

「ヒト」にまつわる課題解決には本当に採用だけ?外部パートナーに頼ることの価値

── 今後、森川様がさらに取り組んでいきたいことはありますか?

森川様:
現在も一部の業務フローについて、対応やノウハウを含め、私だけが理解している部分があります。今後はそうした細かい属人的な情報までもチームで共有し、全体像を可視化していくことに取り組んでいきたいです。例えば、「このタイミングでカード処理を止めてしまうと、後工程に影響が出る」といった業務の一連の動きを、チーム内で理解し合える体制を整えていきたいです。

── 最後に、属人化やリソース不足に悩む他の中小企業に向けて、メッセージをお願いします。

森川様:
ヒトを採用して育てることを考えると、コストも時間もかかりますし、信頼できる人材に出会えるかどうかはやってみなければ分からない部分もあります。特に経理業務は、「誰にでも任せられるわけではない」というジレンマもあるため、信頼できる外部パートナーにお願いするという選択肢は、本当に心強いと思います。

私のまわりでも、たとえば家族経営の会社など、「人を雇うほどではないけれど、一人では限界がある」と悩んでいる方が多くいます。そういった方々にも、BPIOさんのような専門家に任せるという方法は、大きな安心感をもたらすはずです。

今抱えている課題を解消するには採用しかない、と感じている企業にこそ、真の課題を解決するには他の方法もあることをぜひ伝えたいですね。

小野:
属人化を生む原因となる、「なんとなく前からそうしている」「◯◯さんがいつもやっているから」といった慣習や、口頭だけで共有されている曖昧な業務の進め方を、明文化していくことが、企業全体の強さや持続可能性につながると感じています。

私たち自身も、ルーティン業務の支援にとどまらず、そこから創出された時間でより付加価値の高い活動に取り組んでいただけるようサポートしていきたいです。今後もより良いかたちを一緒につくっていけたらと思っています!

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