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【完全版】電子取引データ保存の方法|ファイル名ルールと実務をわかりやすく解説

2026.08.06

【完全版】電子取引データ保存の方法|ファイル名ルールと実務をわかりやすく解説

経理業務を担当される皆様にとって、電子帳簿保存法への対応は日々直面する重要な課題の一つです。特に「電子取引データ」の保存については、国税庁が定める要件を正確に理解し、日々の実務に落とし込むことが必要不可欠となります。しかし、具体的なファイル名の付け方や、どのようなデータを対象とすべきかについて、実務の中で疑問を抱えているご担当者様も少なくありません。本記事では、会計や税務の専門的な視点から、電子取引データの適切な保存方法や実務上のルールについて、わかりやすく解説します。正しい知識を身につけ、経理部門の業務効率化にお役立てください。

電子取引データとは?基本を解説

経理業務を適正に行う上で、まずは「電子取引データ」という言葉が具体的に何を指しているのかを正しく把握することが重要です。電子帳簿保存法においては、取引に関する情報をデータでやり取りした場合、そのデータ自体をそのまま保存しなければならないと定められています。

紙に印刷した書面だけを保存する方法は認められていません。なお、システムや社内ワークフローの整備が間に合わないなど相当の理由がある場合には、改ざん防止措置や検索機能といった保存要件が猶予される制度があります。ただしその場合でも、電子データそのものの保存は必要です(出力書面のみの保存は認められません)。そのため経理担当者は、どのやり取りが対象になるのかを明確に区別し、適切に管理する体制を整えておくことが不可欠と言えます。まずは、法律上の定義と保存が義務付けられる書類の種類について、詳しく確認していきましょう。 

電子取引データの定義

電子取引データとは、取引先との間で電子的に授受した取引情報のことを指します。具体的には、電子メールに添付されたPDFファイルの請求書や、クラウドサービスを介してダウンロードした領収書、EDI(電子データ交換)システムを通じた取引データなどが該当します。また、スマートフォンのアプリケーションを利用した決済データや、ウェブサイト上から画面のスクリーンショットとして保存した取引明細なども、電子取引データに含まれます。  

保存が義務付けられる書類

保存が義務付けられる書類は、基本的には紙の取引において保存が必要とされている書類と同じです。代表的なものとして、見積書、注文書、契約書、納品書、請求書、領収書などが挙げられます。これらの書類を電子データとして受け取った場合、あるいは自社から電子データとして送信した場合の双方が保存の対象となります。経理部門では、日々の業務で発生するこれらのデータが漏れなく保存されるよう、社内での収集フローを構築することが求められます。  

電子取引データの保存方法と要件

電子帳簿保存法において、電子取引データを保存する際には、単にパソコンのフォルダに保存するだけでは不十分です。国税庁はデータの信頼性を確保するために、「真実性の確保」と「可視性の確保」という二つの大きな要件を定めています。真実性の確保とは、保存されたデータが後から改ざんされていないことを客観的に証明するための措置です。一方の可視性の確保とは、税務調査などで求められた際に、必要なデータを速やかに検索し、画面や書面で確認できる状態にしておくことを指します。これらの要件を満たさない状態で保存を続けてしまうと、法令違反と見なされる恐れがあるため、具体的な対応方法を正しく理解し、運用することが非常に重要となります。  

改ざん防止のための措置

真実性を確保するための具体的な措置として、国税庁はいくつかの方法を提示しています。代表的な方法としては、データにタイムスタンプを付与すること、あるいはデータの訂正や削除を行った履歴が残るシステムを利用することなどが挙げられます。また、専用のシステムを導入しない場合でも、国税庁が公表している「電子取引データの訂正及び削除の防止に関する事務処理規程」を作成し、その規程に沿って運用を行うことで要件を満たすことが可能です。各企業の体制や予算に合わせた方法を選択することが推奨されます。 

検索機能を確保する方法

可視性を確保するための要件の中でも、特に重要となるのが検索機能の確保です。具体的には、①「取引年月日その他の日付」「取引金額」「取引先」の三項目を検索条件に設定できること、②日付と金額は範囲を指定して検索できること、③二つ以上の任意の項目を組み合わせて検索できること、という三つの要件を満たす状態にしておく必要があります。(※税務調査時にデータのダウンロードの求めに応じることができる体制を整えている場合は、②と③の要件は不要となります。)専用のシステムを利用してこれらの要件を満たす方法のほか、一定の規則に従ってファイル名やフォルダを管理することで対応する方法も認められております。 

参照:
国税庁|電子帳簿保存法対応!令和6年1月以降の電子取引データの保存方法について(令和6年11月)(PDF/610KB)
https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/tokusetsu/pdf/0024011-003_01.pdf 
国税庁|「参考資料(各種規程等のサンプル)
https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/4-3.htm 

ファイル名のルールと設定方法

電子データを保存する上で、多くの経理担当者が実務上最も悩まれるのが、具体的なファイル名の付け方です。専用の文書管理システムなどを利用していない場合、国税庁の検索要件を満たすためには、ファイル名自体に検索キーとなる情報を含める運用が一般的となります。しかし、各担当者が独自のルールでファイル名を付けてしまうと、後から特定のデータを探し出すことが非常に困難になり、業務効率が著しく低下してしまいます。社内で統一されたファイル名のルールを策定し、すべての関係者が同じ規則に従ってデータを保存する仕組みを作ることが、経理業務を円滑に進める上での鍵となります。

検索要件を満たすファイル名の一例 

国税庁は、検索要件を満たすための具体的なファイル名の付け方として、「取引年月日_取引金額_取引先名」という形式を推奨しています。たとえば、2026年10月31日に株式会社BPIOから受け取った100,000円の請求書であれば、「20261031_100000_株式会社BPIO.pdf」といったファイル名に変更して保存を行います。このように規則性を持たせることで、パソコンのフォルダ検索機能を利用して目的の書類を速やかに探し出すことが可能となります。

日付はいつを基準にするのか?

ファイル名に記載する「取引年月日」をいつにすべきかというご質問は、実務において非常に多く寄せられます。請求書の発行日なのか、受領日なのか、あるいは自社の計上日なのか迷う場面が多いのが実情です。原則としては、その書類に記載されている取引の日付を基準とするのが望ましいとされています。最も重要なことは、社内で基準を一つに統一し、担当者によって日付の解釈がブレないようにマニュアル化して運用することです。

参照:
国税庁|電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】
https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/pdf/0026007-006_05.pdf

効率的なデータ保存を実現するには

ここまでの解説の通り、電子取引データを手作業でファイル名変更(リネーム)し、指定のフォルダに振り分けて管理する方法でも、国税庁の要件を満たすことは可能です。しかし、取引件数が増加してくると、毎回のファイル名変更やフォルダ管理にかかる経理担当者の業務負担は計り知れません。入力ミスや保存漏れといった人為的なエラーが発生するリスクも高まります。長期的な視点で企業の経理業務を見直した場合、手作業による運用にはいずれ限界が訪れます。そこで、業務の正確性を高めつつ、担当者の労力を大幅に削減するための手段として、専用システムの導入をご検討いただくことを強くお勧めします。 

システム導入のメリット

電子帳簿保存法に対応したシステムを導入することで、手作業によるファイル名の変更やフォルダ管理の手間を大幅に削減できます。多くのシステムでは、書類のデータを読み取るだけで、取引年月日や金額、取引先といった情報を自動的に抽出し、検索可能な状態でデータベースに保存してくれます。これにより、経理業務の工数を劇的に減らし、より付加価値の高い業務に時間を割り当てることが期待できます。  

BPIOへのご相談で実現する業務改善 

ここまで解説した通り、電子取引データの適切な保存には、国税庁の要件に対する正確な理解と、手作業による厳格なルール管理、あるいは適切なシステム導入が不可欠となります。

しかし、自社のみで法要件を満たす体制を構築し、ミスなく運用し続けることには、経理担当者に大きな労力と負担が伴います。そこで、これらの複雑な法令対応の課題を根本から解決する手段として、経理実務の専門企業である弊社(BPIO)へのアウトソーシングをご提案いたします。

BPIOをご活用いただくことで、要件を満たしたデータ保存や検索機能の確保といった専門的な実務を弊社がサポートし、日々の確認作業や入力の手間を大幅に削減します。法令遵守の確実性を担保しつつ、貴社の経理部門が本来のコア業務に集中できる環境構築を実現します。 

電子取引データ保存に関するQ&A

電子帳簿保存法の対応を進める中で、経理担当者の皆様からよく寄せられる実務上の疑問について、Q&A形式でわかりやすく解説します。新しい制度を社内に定着させるプロセスでは、「過去のデータはどうすべきか」「メール本文と添付ファイルはどちらを保存するのか」といった、マニュアルだけでは判断が難しい細かな疑問が次々と生じるものです。

誤った自己判断で運用を進めてしまうと、後日の税務調査で指摘を受ける原因にもなりかねません。法要件を正しく理解し、自社の運用に落とし込むための参考としてご活用ください。 

Q1.過去のデータも保存が必要ですか?

A.電子取引データの保存義務は、法令が適用された日以降に行われた取引が対象となります。そのため、義務化される以前に紙に印刷して保存していた電子データについてまで、遡ってデータとして保存し直す必要はありません。ただし、過去のデータも電子化してシステム上で一元管理した方が、長期的な視点では業務効率が向上します。  

Q2.メール添付の請求書はどう保存する?

A.メールにPDF形式の請求書が添付されている場合、基本的にはその添付ファイル(PDF)を取り出して保存を行えば要件を満たします。ただし、メールの本文自体に取引金額や取引先などの重要な取引情報が記載されている場合は、メール本文そのものをPDFなどに書き出して保存する必要がありますので、十分にご注意ください。 

Q3.紙で受け取った書類の扱いは?

A.郵送などで紙のまま受け取った請求書や領収書は、法律上の「電子取引データ」には該当しません。紙のままファイリングして法定期間保存するか、あるいは「スキャナ保存」という別の制度の要件を満たした上でデータ化して保存するかを選択することになります。自社の運用体制や業務フローに合わせて、最適な管理方法をご検討いただくことをお勧めします。 

参照:
国税庁|電子帳簿保存法一問一答 【電子取引関係】 
https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/pdf/0026007-006_05.pdf

まとめ:正しい保存方法で業務を効率化

本記事では、電子取引データ保存の基本的な考え方から、ファイル名の具体的なルール、そして業務効率化のポイントまで解説しました。

法律の要件を満たしつつ日々の実務を円滑に回すためには、手作業に依存するのではなく、システムを有効に活用することが非常に重要です。手作業によるミスの発生リスクを抑え、担当者が本来の経理業務に集中できる環境を整えるためにも、ぜひ専用システムの導入をご検討ください。

電子帳簿保存法への対応や経理業務の効率化についてお悩みの際は、ぜひ一度BPIOまでお気軽にお問い合わせください。

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